
特発性脊柱側弯症
Idiopathic adolescent scoliosis
「側弯症」ってどのような病気?
「成人脊柱変形」とは、成人になってから背骨(脊柱)が変形し、身体のバランスが崩れてしまう病気の総称です。若い頃に発症する側弯症とは異なり、主に加齢による背骨の変化(変性)が原因で起こります。

側弯症(そくわんしょう)の種類
若年性の側弯症は、その発症する原因によっていくつかのタイプに分けられます。
特発性(とくはつせい)側弯症
小児側弯症の約80%を占めます。女児に発症することが多く、はっきりとした原因が分かっていません。
先天性(せんてんせい)側弯症
生まれつき背骨の形に異常があるタイプです。1,000人に0.5~1人が発症するとされています。
神経筋原性(しんけいきんげんせい)側弯症
脳性麻痺など、筋肉や神経の病気が原因で起こるタイプです。1,000人あたり1.5人程度が発症すると言われています。
症候性(しょうこうせい)側弯症
ほかの病気の影響で起こるタイプです。よくあげられるのが、ダウン症、マルファン症候群、神経線維腫症があります。
変性(へんせい)側弯症
主に加齢によって、背骨を支える椎間板や筋力が衰えることで起こるタイプです。50歳以上で30%が、60歳以上で68%が発症するとされています。

お子さんの背骨、大丈夫?
見つかりにくい、思春期特発性側弯症
「特発性側弯症」の中でも、特に思春期に発症することが多いのが「思春期特発性側弯症」です。
症状の程度は異なりますが、発症に気付かないケースも少なくありません。ここでは、「思春期特発性側弯症」について詳しくご紹介します。
思春期特発性側弯症とは?
10歳以降の思春期、特に女の子に多く見られます(女子は男子の5〜8倍)。女の子50人に1人は側弯症があるにも関わらず、無症状のことが多いためとされています。
詳しい原因はまだ解明されていませんが、遺伝的な要因や身長の急激な伸びなどが関係していると考えられています。姿勢の悪さや生活習慣がのみ直接の原因といわけではありません。
思春期特発性側弯症の症状と見つけ方
初めのうちは痛みなどの症状がないため、ご家庭や学校の検診で発見されることがほとんどです。
次のような見た目の変化がサインとなります。
- 左右の肩の高さが違う
- 肩甲骨の高さや出っ張り方が左右で違う
- ウエストのくびれが左右非対称
学校検診では、上半身を前に倒しておじぎをする「前屈テスト」で背中の左右差を確認することで、スクリーニングを行います。また、医療機関では、レントゲン検査で背骨の曲がり具合(コブ角)を正確に測定したりして診断するのが一般的です。


思春期特発性側弯症の治療
特発性側弯症の治療方針は、背骨の曲がりの角度(コブ角)と、今後の成長がどれだけ残っているかによって決定します。
特発性側弯症の問題点として、身長が最も伸びる成長期に側弯が特に悪化しやすいため、成長期に合わせた治療が重要です。
また、成長が止まった後も側弯は悪化するため、成長期終了直後も治療が必要となります。
コブ角(Cobb角)は側弯の程度を表す指標です。この角度に基づいた一般的な治療方針は、以下の三段階に分けられます。
軽度(コブ角が20度未満)の場合は経過観察
コブ角が20度未満の軽度の症例では、経過観察を行うのが一般的です。症状が軽度で進行リスクが低い場合、定期的にレントゲン検査を行い、進行の有無をチェックします。
姿勢や筋力を整えるリハビリを行う場合もあります。
コブ角が20〜40度の場合は装具治療
コブ角が20〜40度の中等度の側弯では、成長期において進行を防ぐため、専用の装具(コルセット)を装着します。
装具は成長が止まるまで継続することが大切です。
コブ角が40度以上の場合は手術を検討
コブ角が40度以上の重度の側弯で、背骨の曲がりが強く、矯正が必要な場合は、手術療法(脊椎固定術)が検討されます。金属などで背骨を矯正・固定することで、側弯の進行を防ぎます。
どの治療法が最適かは、患者さま一人ひとりの症状や背骨の状態によって異なります。
専門の医師が検査結果を丁寧にご説明し、ご相談のうえで最適な治療方針をご提案させていただきます。



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