当院の治療法

Treatment at our hospital

当院は脊椎外科に特化した専門病院です。同じ病名でも、痛みやしびれの程度、年齢、お仕事や生活背景は患者さまごとに異なります。 私たちは「すぐに手術」ではなく、まず体への負担が少ない治療から始め、段階的に最適な方法を選ぶことを基本としています。 検査でしっかりと原因を見極めたうえで、学術的な根拠とこれまでの経験に基づき、患者さまと相談しながら治療方針を決めていきます。

1当院の治療の考え方

脊椎の治療には、お薬やリハビリなどの「保存療法」と、神経の圧迫を取り除く「手術療法」があります。 多くの患者さまは、まず保存療法から始めます。一定期間続けても症状が良くならない場合や、足の力が入らない・歩ける距離がどんどん短くなる・排尿の障害があるといった場合に、手術を検討します。

手術が必要な場合でも、当院では「必要な範囲を、できるだけ小さく・安全に」を方針とし、内視鏡や顕微鏡、ナビゲーションシステムなどを活用した体への負担の少ない治療(低侵襲治療)に力を入れています。

大切にしていること。治療法に「唯一の正解」があるわけではありません。同じ状態でも、お仕事の都合や生活の希望によって適した方法は変わります。当院では、それぞれの治療の良い点・注意点を分かりやすくお伝えし、患者さまご自身が納得して選べるようサポートします。

2治療の流れ

初めて受診される方が安心できるよう、診察から治療、回復までの流れをご紹介します。

診察・問診

「いつから」「どんなときに」つらいのかを丁寧にお聞きします。手足の動きや感覚、歩き方、反射などを確認し、症状の原因となっている場所をしぼり込みます。

画像検査

レントゲン・MRI・CTなどで、神経の通り道がどこで・どのくらい狭くなっているかを詳しく調べます。当院はMRIを完備し、必要に応じて脊髄造影(ミエログラフィー)なども行います。

診断・治療方針のご相談

検査結果をもとに、病態と原因をご説明します。症状の重さ・生活スタイル・ご希望をふまえ、保存療法から手術まで、選択肢をわかりやすくお示しして一緒に方針を決めます。

保存療法

多くの場合、まずお薬・リハビリ・注射などで様子をみます。これで症状が落ち着く方も多くいらっしゃいます。

手術療法(必要な場合)

保存療法で十分な改善が得られない場合や、神経症状が強い場合には、症状に合わせた手術をご提案します。体への負担が少ない方法を優先して検討します。

リハビリ・回復支援

手術後は早期からリハビリを行い、日常生活への復帰と再発予防を目指します。退院後のフォローまで一貫してサポートします。

3保存療法 ── まずはここから

手術をせずに、お薬やリハビリで症状の改善をめざす治療です。当院では次のような方法を、症状に合わせて組み合わせます。

薬物療法 お薬

痛みや炎症を抑える薬、神経の痛み(しびれ)をやわらげる薬、神経の血流を改善する薬などを、症状に合わせて使い分けます。

リハビリ・運動療法 運動

背骨を支える筋肉を鍛える体操やストレッチ、姿勢の指導を行います。理学療法士が一人ひとりに合わせたプログラムを作成します。

ブロック注射 注射

痛みの原因となっている神経の近くに直接お薬を注入し、痛みをやわらげます。どこが痛みの原因かを確かめる手がかりにもなります。

装具療法 コルセット

コルセットなどで背骨を支えて安定させ、負担と痛みを軽くします。症状や場面に合わせて使い方をご案内します。

4手術療法 ── 神経の圧迫を取り除く

保存療法で改善しない場合や、神経症状が強い場合には手術を検討します。脊椎の手術は、大きく分けて 「神経の通り道を広げる手術(除圧術)」と、「背骨を安定させる手術(固定術)」の2つがあります。 当院ではこれらを、内視鏡や顕微鏡を使った低侵襲な方法で行うことに力を入れています。

除圧術 広げる

神経を圧迫している骨や厚くなった靭帯を取り除き、神経の通り道を広げる手術です。背骨の安定が保たれている場合に行います。

  • 椎弓切除術・椎弓形成術
  • 頚椎の後方除圧術 など

固定術 安定させる

背骨のぐらつき(不安定性)やずれ(すべり症)、変形がある場合に、スクリューなどを用いて背骨を安定させる手術です。

  • 腰椎の椎体間固定術(PLIF・TLIF・XLIF・OLIF など)
  • 頚椎の前方固定術・後方固定術 など

内視鏡下手術 低侵襲

小さなカメラ(内視鏡)を入れ、モニターを見ながら行う手術です。傷が小さく、体への負担が少ないのが特徴です。椎間板ヘルニアの摘出や、狭くなった部分の除圧、内視鏡下の固定術にも対応しています。

椎体形成術(BKP) 圧迫骨折

骨粗鬆症などによる背骨の圧迫骨折に対し、つぶれた骨に医療用のセメントを注入して安定させます。背中の痛みの早期改善が期待できる治療です。

矯正術 変形・側弯

大人の脊柱変形(後弯・側弯)に対し、背骨のバランスを整える手術です。立ち姿勢の改善や、変形による痛みの軽減を目指します。

術式は相談して決定 方針

どの手術が最適かは、狭窄や変形の場所・程度、背骨の安定性、全身の状態によって異なります。複数の選択肢を比較し、患者さまと相談のうえで決定します。

手術は「タイミング」も大切です。神経が長く圧迫され続けると、圧迫を取り除いてもしびれが残ることがあります。特に、足に力が入らない・排尿の障害があるといった症状は早めの対応が必要です。気になる症状があれば、早めにご相談ください。

5安全と低侵襲への取り組み

当院では、より安全に・体への負担を少なく治療するために、専門設備と技術を整えています。

内視鏡・顕微鏡手術

小さなカメラや拡大視野を使い、傷を小さくしながら必要な部分を確実に処置します。回復が早く、入院期間の短縮にもつながります。

Nav

ナビゲーションシステム(O-armなど)

手術中に器具の位置を立体(3D)画像でリアルタイムに確認しながら操作します。スクリューを正確な位置に設置でき、安全性が高まります。

M

術中神経モニタリング

手術中に神経の働きを監視し、神経への負担をいち早く察知します。神経損傷のリスクを抑え、より安全な手術を目指します。

MRI

充実した検査設備

MRIをはじめとする検査機器を備え、正確な診断を行います。原因を見極めることが、適切な治療の第一歩です。

6術後のリハビリと回復支援

当院では、医師・看護師・理学療法士などが連携したチーム医療で患者さまを支えます。 手術後は早い段階からリハビリを始め、無理のない範囲で体を動かしながら、日常生活やお仕事への復帰を目指します。 退院後の生活で気をつけることや再発予防のための体の使い方まで、一貫してサポートします。

※ 入院期間や回復までの日数は、手術の内容や患者さまの状態によって異なります。詳しくは診察時にご説明します。

7よくあるご質問

すぐに手術になるのでしょうか?
いいえ。多くの場合、まずお薬やリハビリ、注射などの保存療法から始めます。それでも症状が改善しない場合や、神経症状が強い場合に、手術をご提案します。手術が必要かどうかも含めて、ご相談しながら決めていきます。
体への負担が少ない手術はできますか?
当院は低侵襲治療に力を入れており、内視鏡や顕微鏡、ナビゲーションシステムを活用しています。傷を小さく、体への負担を抑えた手術を優先して検討します。ただし、変形や不安定性の程度によっては、しっかりと固定する手術が適している場合もあります。
高齢ですが手術を受けられますか?
年齢だけで判断することはありません。体力や全身の状態を総合的に評価したうえで、適した方法をご提案します。体への負担が少ない手術は、ご高齢の方にも行いやすい方法です。ご心配な点は遠慮なくご相談ください。
手術後はどのくらいで歩けますか?/入院期間は?
手術の内容や患者さまの状態によって異なります。体への負担が少ない手術では比較的早く歩き始められることが多く、固定術などではもう少し時間をかけて回復を進めます。具体的な目安は診察時に丁寧にご説明します。
セカンドオピニオンや相談だけでも受診できますか?
はい。診断や治療方針について、相談だけのご来院も歓迎しています。検査画像をお持ちの場合はご持参ください。納得して治療を選んでいただくことを大切にしています。

まずはお気軽にご相談ください

「年のせいだから」とあきらめる前に。原因がわかれば、楽になる方法が見つかるかもしれません。
当院は脊椎外科専門の医師が、保存療法から手術まで一貫して対応します。

03-5856-7536

診療時間:月から土9:00から17:00 日・祝日 休診